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ベッシー・スミスの肖像 1925-1933/ベッシー・スミス〜クラシック・ブルースの第一人者

ベッシー・スミスの肖像 1925-1933/ベッシー・スミス今回は、クラシック・ブルースの女帝、ベッシー・スミスです。

ブルースに本格的にのめり込んでしまい、戦前ブルースを熱心に追いかけていた学生の頃に、どうしても聴いてみたくて探していた所で見つける事ができました。

ベッシー・スミスの肖像 1925-1933
A Portrait Of Bessie Smith 1925-1933

いわゆる、カントリー・ブルース等の今で言うブルースとは違い、1920年代からエンターテイメントとして人気のあった、女性歌手によるクラシック・ブルースの第一人者ですね。

その後の多くの女性シンガーにも、多大な影響を与えているようです。
例えば、ジャニス・ジョプリンも大きく影響を受けていたようですね。

サウンド的はジャズといってもいいですかね。バックのミュージシャンもジャズ畑の面々のようです。
それでも、あくまで黒人の魂を歌ったシンガーということで、そこら辺がブルースなんでしょうね。
アルバムからは何とも哀愁漂う音が聴こえてきます。

A面は1925年録音のもので、たっぷりベッシー・スミスのブルースを堪能できます。
「セントルイス・ブルース」「イエロー・ドッグ・ブルース」「ケアレス・ラヴ・ブルース」等。

数曲で聴かれる、サッチモことルイ・アームストロングのコルネットは抜群に素晴らしいです。
ヴォーカルに見事に呼応している演奏は、その後のブルースのヴォーカルに対するギターやハープのようでもあります。

B面は1926年以降で、実は後期は世の中の音楽の好みが変わってきて、ベッシー・スミスの人気も落ちてきてしまったそうです。そのせいか、ブルースにとらわれない流行歌なども取り入れていたようですね。

「アレキサンダーズ・ラグタイム・バンド」「ノーボディ・ノウズ・ホエン・ユア・ダウン・アンド・アウト」等。
アルバム最後の「ギミー・ア・ピッグフット」には、ベニー・グッドマンの名前もあります(って、そっち方面は勉強不足でほとんど知らないんですけどね)。

声量があり、感情豊かなそのヴォーカルは、今聴いても心に響いてきますね。
古き良き時代、なんていうレベルの音楽ではないです。奥が深すぎです。

当時のベッシー・スミスは、あまりにずば抜けた存在だったようですが、更には「ブルースの母」マ・レイニーがいるということもおさえておきたい所ですが、残念ながらマ・レイニーのアナログ・レコードは持ってないんですよね。

◆iTunes StoreでBessie Smithをチェックする。

※いつものように、Amazon.co.jpのアソシエイトプログラムでCDを紹介しようと思ったのですが見つけられませんでした。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2015.10.2)


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