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The Guitar Wizard 1935-1953/タンパ・レッド〜華麗なスライドを始めとする達者なギターで聴かせる戦前から戦後にかけての粋なシティ・ブルース

The Guitar Wizard 1935-1953/タンパ・レッドジャケットの写真を見ると、その風貌は何だか気のいいおじさんのようにも見えるのですが、実にシャレたブルースを聴かせてくれる、タンパ・レッドです。

一般的には戦前シティ・ブルースという位置づけのようですね。手にしたアルバムはこちら。

The Guitar Wizard 1935-1953

中古の輸入盤を手にしました。
タイトルの通り、アルバムは1935年から1953年の間のレコーディングを収録したものです。

基本的には、本人の歌とギター(それとカズー)にピアノとベース(時にドラム)が加わるスタイルですね。
1935年からの戦前録音の曲なんかは、いかにも戦前シティ・ブルースといった感じで、粋で雰囲気たっぷりと、時に味わい深く、時に楽しげに、聴かせてくれます。

A面4曲目のお馴染み「It Hurts Me Too」(1940年録音)は、なんともいい雰囲気です。
アルバム後半は戦後の録音ですが、録音状態のせいもありますが、やはり演奏自体もモダンになってきますね。
B面4曲目には「Sweet Little Angel」(1946年録音)が収録されてます。

後期の演奏を聴くと、バンド・サウンドへの過渡期のブルースなんでしょうね。
ただ、シカゴ・スタイルとはまた違って、スマートな印象です。

タンパ・レッドといえば、やはり華麗なスライドを始めとする達者なギターが有名ですよね。
伴奏としてのギターももちろん巧みですし、更にピアノとの絡みがまた絶妙で、ピアノにはビッグ・メイシオが数曲で共演しているのですが、タンパ・レッドのギターとの絡みは秀逸ですね。
本人が吹くカズーも、これまたいい味出してます。

アルバム最後の2曲(1953年録音)には、それぞれハープでサニー・ボーイ・ウィリアムソン(録音年から“II”ですかね)とウォルター・ホートンの名前もあります。

このブログでは先日登場した、単音弾きのスライド・ギターの名手「ロバート・ナイトホーク」に影響を与えたということで、名前が出てました

何やら1928年〜1960年に、350曲以上もの録音を残しているそうですが、残念ながら手にしたアルバムはこの一枚のみです。

タンパ・レッドは1904年生まれで、1981年にシカゴで亡くなっています。

※いつものように、Amazon.co.jpのアソシエイトプログラムでCDを紹介しようと思ったのですが、見つけられませんでした。

◆iTunes StoreでTampa Redをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.25)


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