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Bricks In My Pillow/ロバート・ナイトホーク〜シティ・ブルースの雰囲気を漂わせながらも濃厚で味わい深くそしてディープ

Bricks In My Pillow/ロバート・ナイトホークスライド・ギターの名手で、戦前はロバート・リー・マッコイの名で活動していた、ロバート・ナイトホーク。手にしたアルバムはこちら。

Bricks In My Pillow

中古の輸入盤を手にしました。
前回紹介したアルバム「Black Angel Blues」が、1948年から1950年録音(2曲のみ1964年)のアリストクラット/チェスでの作品で、今回のアルバムは、1951年と1952年のユナイテッド/ステイツでの録音です。

チェスの時の「Black Angel Blues」は、シティ・ブルースの香りを漂わせる演奏の中にも、素朴で田舎っぽさが残る感じで、どちらかというとダウンホームな印象がありますかね。

対してこちらのアルバム「Bricks In My Pillow」は、雰囲気たっぷりのシティ・ブルースといったところで、より濃厚で味わい深く、そしてディープな印象です。

録音年度はわずかな差ですが、録音状態のせいもあり、演奏の輪郭がくっきりしているのも、その印象を強くしているかもしれません。バックの演奏もより洗練されてますね。

エルモア・ジェイムズらとは違った、単音弾きのスライド・ギターが有名ですが、このアルバムでは、全編スライドという訳ではないです。

半分はアップテンポな曲が揃い、ブギするギターが楽しいA面6曲目のインスト「Nighthawk Boogie」や、軽快なB面1曲目「Kansas City」など、なかなかノリのいい曲も聴くことができます。

しかし、やはりロバート・ナイトホークは、時に暗く陰があり、時に粋に奏でる、ミディアム・スローやスローなブルースがなんとも魅力的ですね。
また、そういう時のスライドが何ともいいんですよね。

1曲目の「Crying Won’t Help You」なんかは深い歌声といい、泣きのスライドといい抜群です。
他にもA面5曲目「The Moon Is Rising」やB面2曲目「You Missed A Good Man」等々。ちょっと粋なヴォーカルには深みがあって、ねっとりした感じもして、実に味わい深いです。

タンパ・レッドのスライド・ギターの影響を受け、そのブルースはトミー・ジョンソンに強く影響を受けているとのことです。

ロバート・ナイトホークのアルバムで所有しているのは、「Black Angel Blues」と今回の「Bricks In My Pillow」の2枚だけなんですが、録音がそもそも少ないようですが、ライブ盤があるので、聴いてみたいですね。

ロバート・ナイトホークは1909年アーカンソー州ヘレナ生まれで、1967年に同地で亡くなってます。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。今回は同じジャケットのものは見つけられませんでした。

◆iTunes StoreでRobert Nighthawkをチェックする。

※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.24)


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