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Black Angel Blues/ロバート・ナイトホーク〜スライド・ギターの名手による味わい深さに中にも粋な雰囲気を漂わせるチェスでの作品

Black Angel Blues/ロバート・ナイトホーク単音弾きのスライド・ギターが巧みで素晴らしく、ちょっと憂いがかった歌声も深いです。
ロバート・ナイトホークで、手にしたアルバムはこちら。

Black Angel Blues

元はチェスから出されたものですが、手にしたのは、P-VINEから再発された国内盤の中古です。

録音は1948年から1950年が12曲と、1964年録音が2曲の全14曲収録。アリストクラット/チェスでの作品とのことですね。

1950年前後の初期のシカゴ・ブルースを聴かせてくれる、チェスのオムニバス盤「ドロップ・ダウン・ママ(Drop Down Mama)」にもロバート・ナイトホークの曲が4曲収録されているのですが、これとかぶってるんですよね。

あれもこれもとは、さすがに手は出ないので、購入当時はちょっともったいないな〜、と思ったと記憶してますが、その4曲は「Sweet Black Angel」「Anna Lee Blues」「Jackson Town Gal」「Return Mail Blues」で、やはり、その中の「Sweet Black Angel」「Anna Lee Blues」がとにかく素晴らしいですね。古典とも言える曲です。

「Sweet Black Angel」は後に、B.B.キングが「Sweet Little Angel」として、ヒットさせてますね。
ロバート・ナイトホークのブルースは泥臭さというより、とてもスマートな演奏もあって、味わい深さの中にも、粋な雰囲気さえも漂わせてます。

その他では、エセル・メイという女性ヴォーカルが4曲歌っているのですが、う〜ん、残念ながら上手くはないですね(汗)それでも、シティ・ブルースといった感じで、十分雰囲気は出ています。

録音時期の新しい、最後の2曲を除き、ベースにはウィリー・ディクスンの名前もあります。
その最後の2曲だけが1964年録音と新しく、メンバーにはバディ・ガイの名前もあり、演奏全体もしっかりとしたモダンなサウンドで、かなりいい感じです。
アルバム最後の「Someday」では、バディ・ガイのギターが大きくフィーチャーされてます。

戦前はロバート・リー・マッコイの名で活動していたらしいです。
ギターのスタイルを含めて、タンパ・レッドに影響を受けたということで、単音弾きのスライドやスマートな印象は、そこから来ているのでしょうね。

反対に、その印象的で技巧的なスライドは、アール・フッカーに影響を与えたとのことです。
スタイルは違えど、マディや、エルモア・ジェイムズにも影響を与えているとか。

ロバート・ナイトホークは1909年アーカンソー州ヘレナ生まれ、1967年に同地で亡くなってます。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。今回は同じジャケットのものは見つけられませんでした。

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※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.23)


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