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Together After Five/サー・ダグラス・クインテット〜テックスメックスやフォーク・ロックを基本に時にブルージーで豊潤なサウンドのバンド4作目

Together After Five/サー・ダグラス・クインテットテキサス出身で“キング・オブ・テックス・メックス”とか“テキサス音楽伝道者”なんて呼ばれたりする、ダグ・サームが率いるサー・ダグラス・クインテット。今回のアルバムは、こちらです。

Together After Five

1970発表で、中古の輸入盤を手にしました。
前作「Mendocino(メンドシーノ)」に続いて出された、バンドとしての4作目ですね。
そのダグ・サームは、日本の表記では、ダグ・サムとかダグ・ザームなどとも呼ばれるようです。

バンドは当時はサンフランシスコで活動していて、その頃の時代背景もあり、サウンドにはサイケの香りも漂わせていましたが、このアルバムでは、基本はフォーク・ロックといったサウンドを展開しています。

ただし、当然ですが、そこに、テックスメックスの流れがあって、時にソウルフルに、時にブルージーに、そして何より豊潤なサウンドが聴くことができます。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
収録曲では、アルバム1曲目の陽気な「Nuevo Laredo」、しみじみとゆったりとした2曲目の「Dallas Alice」、そして軽快なB面1曲目の「Seguin」なんかは、曲のタイトルがどうやらテキサスやメキシコの地名がついていて、もろにテックス・メックスの香りを漂わせていますね。

A面3曲目のご機嫌な「T-Bone Shuffle」を聴けは、やはり根底にはブルースというのも流れてるんだろうな〜、と思わせます。

A面4曲目の「I Don’t Want To Go Home」ですが、こういうミディアムテンポの時のダグ・サームの歌声は何ともしみてきて、結構好きなんですよね。
ちなみに、B面4曲目では、ディラン「One Too Many Mornings」をカバーしてます。

それにしても、オルガンが効いてます。オージー・メイヤーズですね。
時々絡んでくる、チープにも聴こえるこのオルガンの音が、サウンドにアクセントをつけてるんですよね。

時代的な背景もあるのでしょうが、取り込まれている様々なアメリカン・ルーツ・ミュージックは混沌としていて、どこかごった煮的で、演奏は粗いですが、生み出される音楽は、本当に何とも言えず魅力的で、気に入ってます。

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※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.14)


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