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Black Rose/J.D.サウザー〜1970年代のウェストコースト・ロック・シーンを支えたシンガーソングライターのソロ2作目

Black Rose/J.D.サウザー1970年代のウェストコースト・ロック・シーンで、イーグルスやリンダ・ロンシュタット、ジャクソン・ブラウンと関わりが深く、楽曲の作者としてもその名前をよく目にしてました。

J.D.サウザー(ジョン・デヴィッド・サウザー、John David Souther)で、手にしたアルバムはこちら。

Black Rose」(黒いバラ)

1976発表のソロ2作目です。中古の国内盤を手にしました。
やはりアサイラムからですね。

J.D.サウザーといえば、アルバム「You’re Only Lonely」(1979年)が大ヒットして、個人的には、そのアルバムがJ.D.サウザーを初めてちゃんと聴いたアルバムでした(残念ながら、盤は持ってません)。

その後からこのアルバムを聴いた訳ですが、やはり印象的なのは、繊細で優しいこの人の歌声ですよね(ちょっと神経質な感じもしますかね)。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
ウェストコーストで活躍したシンガーソングライターですが、サウンドには、ジャズやクラシックの雰囲気も感じられ、他のウェストコーストのミュージシャンでよく聴かれる、カントリー色はないですね。
収録曲は全曲本人作です。

演奏は、バンド・スタイルにストリングスが加わったりもしてますが、ストリングスと管楽器にベースとアコースティック・ギターという編成の、A面4曲目「Faithless Love」とB面2曲目「Silver Blue」は、サウンドもさることながら、聴かせる曲ですね。
ちなみに「Silver Blue」のダブル・ベースはスタンリー・クラークです。

この2曲ともリンダ・ロンシュタットが既にアルバム「悪いあなた(Heart Like A Wheel)」と「「哀しみのプリズナー(Prisoner in Disguise)」」にそれぞれレコーディングしていますね。
更に、B面1曲目の「Simple Man, Simple Dream」は翌年1977年のアルバム「Simple Dreams」で取り上げてます。

当時のウェストコーストのミュージシャンつながりからなのか、参加しているメンバーも興味深いですね。
先のスタンリー・クラークの他に気になったところをあげてみると。
A面2曲目「If You Have Crying Eyes」では、リンダ・ロンシュタットが参加。
A面5曲目「Baby Come Home」では、ジョー・ウォルシュがスライド・ギターを弾いていて、サウンドに粘り気をあたえてくれてますね。バックヴォーカルにはデヴィッド・クロスビーの名があります。

B面3曲目「Midnight Prowl」では、今度はローウェル・ジョージが渋いスライド・ギターを弾いていて、派手に弾いているわけではないですが、効いてますね。ジャズ・トランペッターのドナルド・バードがフリューゲル・ホルンで参加してます。

アルバム最後のタイトル曲「Black Rose」では、ワディー・ワクテルとダニー・コーチマーのギターを大きくフィーチャーしていて、よりロックよりのサウンドに仕上がってます。バックグラウンド・ヴォーカルには、グレン・フライ、ドン・ヘンリーが参加してますね。

といった感じで、他にも様々なミュージシャンが脇を固めてます。
他のミュージシャンへの楽曲の提供やアルバム参加等の協力が本当に数多いですが、J.D.サウザー本人の作品数は少ないようですね。
残念ながら、所有しているアルバムは、これ1枚だけです。

◆iTunes StoreでBlack Rose – JD Southerをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.13)


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