アナログレコード回顧録記事ヘッダー

Simple Dreams/リンダ・ロンシュタット〜軽快な曲からしみじみ聴かせる曲まで全米No.1を獲得した大ヒット・アルバム

Simple Dreams/リンダ・ロンシュタットアメリカの歌姫の歌声を初めて耳にしたのは、ラジオから流れる「It’s So Easy」でした。

アメリカの国民的女性ヴォーカリスト、リンダ・ロンシュタット。今回のアルバムは、そのヒット曲「It’s So Easy」を収録した、こちらのアルバムです。

Simple Dreams
(邦題:夢はひとつだけ

1977年発表。中古の輸入盤を手にしました。
ヒットした前作「Hasten Down the Wind」に続いて出され、全米No.1を獲得したアルバムですが、この頃は立て続けに大ヒットアルバムを出していた頃なんですね。

前作では、元々イメージとして持っていたカントリー・テイストはあまり感じられず、切々と、時にしっとりと歌い上げる、その感動的な歌声が印象的でしたが、本作では、再びカントリーやフォークを基本にといった趣に戻ってます。

そのせいか、全体的には貫禄を見せつつも、肩の力が抜け、気持ち良さそうに歌う歌声が、彼女の魅力を一層引き立てているようにも感じられます。
曲によっては、優しく柔らかい雰囲気も感じられますね。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
バックの演奏は、シンプルなバンドサウンドだったり、アコースティックな肌触りだったりで、ギターではワディ・ワクテルが活躍してます。

収録曲では、まずはバディ・ホリーのカバー曲「It’s So Easy」が印象的で、アルバム1曲目ということで、このアルバムを強く印象づけてます。
個人的に、リアルタイムのリンダ・ロンシュタットとなったこの曲は、とにかくよく耳にしました。
そういえば、前作でもバディ・ホリーの「That’ll Be The Day」をカバーしてましたね。

A面3曲目の「Simple Man, Simple Dream」はJ.D.サウザーの曲で、彼のアルバム「Black Rose」(1976年)に収録されてます。

B面1曲目のロイ・オービソンの「Blue Bayou」は、ミディアムスローでしっとりと聴かせて、実にいいですね。
B面4曲目にはストーンズの「Tumbling Dice」をカバーしていて、いいノリです。

その他、ウォーレン・ジヴォン作の「Carmelita」(A面2曲目)と「Poor Poor Pitiful Me」(B面2曲目)は、前年(1976年)に発表されたウォーレン・ジヴォンのアルバム「Warren Zevon」に収録されている曲です。

ちなみに、リンダ・ロンシュタットの前作のアルバム・タイトル曲「Hasten Down The Wind」も、ウォーレン・ジヴォンのそのアルバムの収録曲なんですよね。かなりのお気に入りだったのでしょうかね。

軽快な曲や、ミディアムでしみじみ聴かせる曲もあり、カントリー色が強いというのも、個人的には心地良さを増して、これはさすがにいいアルバムですね。

ちなみに、最初はロスの歌姫とも言われたリンダ・ロンシュタットを、いわゆるウエスト・コースト・ロックという視点で見ると、この1977年はイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」(1976年)が出された翌年で、シーンも最盛期、いや最終章の頃ですかね。

 

◆iTunes StoreでSimple Dreams – リンダ・ロンシュタットをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.12)


アナログレコードストア | Amazon.co.jp ミュージック