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Muddy, Brass & The Blues/マディ・ウォーターズ〜マディのシカゴ・ブルースにブラスを導入した異色のアルバム

Muddy, Brass & The Blues/マディ・ウォーターズ戦後のシカゴ・ブルースの立役者で、偉大な、いや伝説のブルーズ・マン。
その影響力の大きさから、ブルースのみならず、ロックの父ともいえるかもしれないですね。
マディ・ウォーターズで、今回のアルバムはこちら。

Muddy, Brass & The Blues

1966年発表。もちろんチェスからですが、手にしたのは1989年再発の輸入盤です。
このアルバムの発売年度前後のマディのアルバムを見てみると、
The Real Folk Blues」January, 1966
Muddy, Brass & The Blues」October, 1966
More Real Folk Blues」January, 1967

となっていて、初期の録音を収録したアルバム「The Real Folk Blues」や「More〜」なんかは、ディープでかなり強烈なデルタの香りが漂うブルースで、名盤と名高いですよね。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
対して、今回のアルバムはジャケットを見ると、レコーディングが1966年で、いわゆる、オリジナル・アルバムとも言えるかな。
時期的には、聴衆が白人まで広がり、ロック界でも影響力が顕著になっていた頃でしょうか。

アルバム・タイトルの通り、マディのブルースに、ブラス(ホーン)を導入しスタイルで、ホーンは翌日にオーバーダブされているようです。

そのせいか、曲によっては演奏が、デルタ系のどっぷりディープなブルースというよりは、都会的なモダン・ブルースといった仕上がりになってますね。
とはいえ、歌っているのが、マディですから言わずもがな、です。

A面3曲目のミディアム・スローの「Black Night」なんか、濃いですね。
B面2曲目ではB.B.キングでお馴染みの「Sweet Little Angel」なんかもやってます。
ピアノにオーティス・スパン、ハーモニカにはジェイムズ・コットンの名前がありますね。

マディのシカゴ・ブルースを、珍しくホーンをバックに楽しめますが、他の数ある名盤に比べると、ちょっと目立たないアルバムなのは否めません。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。1973年の作品とのカップリングCDもあるようですね。

◆iTunes Storeでマディ・ウォータースをチェックする。

※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.19)


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