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荒海/シー・レベル(Sea Level)〜オールマン・ブラザーズ・バンド解散後にチャック・リーヴェルらが結成したバンドのデビュー・アルバムはフュージョン系

荒海/シー・レベル(Sea Level)1976年のオールマン・ブラザーズ・バンド解散後すぐに、メンバーの3人、チャック・リーヴェル、“ジェイモー”ジェイ・ジョハンソン、ラマー・ウィリアムズが結成したバンド、シー・レベル

オールマンの後、どのようなバンドで、どのような演奏をしていたのか気になっていたのですが、随分経ってからですが、手にしました。

シー・レヴェル(←アルバム表記はこうでした)のこちらのアルバムです。

Sea Level」(邦題:「荒海」)

1977年、キャプリコーンから出された、シー・レベルのデビュー・アルバムになりますね。
国内盤の中古を手に入れました。

オールマンの3人に加えて、ギターにはジミー・ナルスが加入してます。
って、すいません、このギタリストは、シー・レベルでしか知りません。

で、アルバムですが、サザン・ロックをイメージしていると、ちょっと肩すかしを食うかもしれませんね。
確かにその雰囲気は残しつつも、ジャズ、フュージョン系の香りが強いです。というか、ほとんどフュージョンかな。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
アルバム全8曲中、5曲がインストで、大きくアドリブが展開されているのも、その感じを更に強くしていますね。ただ、スカッとした演奏が気持ちいいですよ。

1曲目のインスト「スペインの雨(Rain in Spain)」から、チャック・リーヴェルのピアノのリフも印象的で、ギターが激しくソロで絡んできます。
この曲を聴いて、「おっ、ジミー・ナルス、カッコいい」って感じです(笑)

チャック・リーヴェルのあのコロコロ転がって弾けるようなピアノと、ラマー・ウィリアムズとジェイモーのリズム隊が絡み、そこにギター・ソロが入ってくると、時折、オールマンを思わせる瞬間がありますね。

A面2曲目の「シェイク・ア・レッグ(Shake a Leg)」はドクター・ジョンを思わせる、ニューオーリンズ・スタイルの曲調が面白く、ホーンもいい感じで絡んできます。

A面4曲目の「カントリー・フール(Country Fool)」等で、ジミー・ナルスのギターは、時にディッキー・ベッツを思わせるスライドや、ハードで泥臭い演奏も聴かせてくれて、なかなか面白いですね。

変わった所では、B面3曲目の名曲「スカボロー・フェア(Scarborough Fair)」をピアノ中心のインストで、よりジャジーにオシャレに演奏しています。

上記の3曲はどちらかというと、ちょっと毛色の違った曲で、アルバム通して聴くと、チャック・リーヴェル色がかなり強く出た、演奏自体に重点を置いたフュージョン色の強いサウンド、というのが、このアルバムの特徴なのでしょうね。

残念ながら、シー・レベルで所有しているレコードは、この1枚のみです。

◆iTunes StoreでSea Levelをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.1.17)


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