シカゴ・ブルース、というかブルース界を代表するこの2人、バディ・ガイとジュニア・ウェルズ。
1960年代後半からはコンビで活動しているのも有名ですが、今回はその中の一枚です。
「Buddy Guy & Junior Wells Play The Blues」(プレイ・ザ・ブルース)
1972年リリースで、中古の国内盤を手にしました。
このアルバムは、プロデュースにエリック・クラプトンとトム・ダウドの名前があり、クラプトンはバックで控えめにギターでも参加もしています。
で、アルバムは1曲目の「A Man Of Many Words」からインパクト大で、バディのシャウトする歌と、たたみかけるギターにゾクゾクしますね。
続く「My Baby She Left Me (She Left Me A Mule To Ride)」と「A. Come On In This House〜B. Have Mercy Baby」では、ジュニア・ウェルズが歌ってますが、その歌声は艶やかでブルース・フィーリング溢れていて、ここでの演奏は正統派モダン・シカゴ・ブルースという感じです。
そして、もちろんハープは相変わらず抜群です。
※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。何というか、ジュニア・ウェルズ対して、バディ・ガイはやっぱり歌といい、ギターといいぶっ飛んでますね。
時にヒステリックにも聴こえる演奏は、やはり印象的ですが、ジュニア・ウェルズのバックの演奏の時には、実にハマったギターを弾くんですよね。
このコンビは、そのバランスがいいのでしょうね。
B面1曲目のジュニア・ウェルズが歌う「Messin’ With The Kid」なんかも、貫禄のヴォーカルにバディのギターが絡んで、実にカッコいいですね。
それにしても、A面最後の4曲目「T-Bone Shuffle」とか、B面3曲目の「I Don’t Know」なども含めて、アルバム収録のどの曲もどこかで耳にした記憶があるような馴染みの曲で、それが実にカッコ良く演奏されているので、これはロックファンにもすんなり受け入れられそうなアルバムですね。
ちなみに、収録曲の録音は基本的に1970年なのですが、B面2曲目の「This Old Fool」と5曲目の「Honeydripper」(インスト)は別の1972年の録音で、バディ・ガイが、J・ガイルズ・バンドをバックに従えたものです。
アップテンポの「This Old Fool」なんかは、もちろんロックンロール色の強いストレートなサウンドになってますが、これはこれで、なかなか生き生きとした演奏を聴かせてくれて、いいですね。
ということで、元々がギタリスト中心でアルバムを聴いていたもので、ついついバディ・ガイ中心でアルバムを聴いてしまいましたが、シカゴ・ブルースの新世代として1950年代後半に登場して活躍したバディは、1980年代には活動が鈍ったものの、1990年代から活動がとても活発になって、その後ロック系のファンの心も掴んでますね。
ジュニア・ウェルズはファンキー色の強いブルースマンとして活躍していましたが、1998年1月15日に満63歳で亡くなってます。
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※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.4.4)
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