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ザ・ポール・バターフィールド・ブルース・バンド〜デビューアルバムはホワイト・ブルースの始まりを告げる名盤

ザ・バターフィールド・ブルース・バンド高校時代の昔は、情報も知識もなかったので、ブルースに興味があっても山ほどあるレコードの中から何を聴けば良いのかも全く分からず、それ以前に、ブルースのレコードを扱っているお店が(私が住んでいる地方の街には)身近にないというのは、何とも致命傷でした。

それでもブルースという文字に出会う事を楽しみに、足繁くレコード店に通ったものです。

このブログでもこれまでに触れてますが、エリック・クラプトンからブルースに興味を持つと、キーワードとして必ずホワイト・ブルースという言葉が出てきました。

クラプトンが参加しているということで、「ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン」等はすぐに手が伸びるのですが、初めて聴くミュージシャンとなると、限られた小遣いの中ではなかなか躊躇してしまうものでした。

そんな中で目に飛び込んできて、手が出たのがこのアルバム。

ザ・ポール・バターフィールド・ブルース・バンド
(The Paul Butterfield Blues Band)


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
そもそもその当時は、レコード購入に際してはギタリスト中心に追いかけていたのに、ポール・バターフィールドはボーカリストでハープ奏者です。

ただ、全く知らなかった訳ではなく、ザ・バンドのラストワルツで、ポール・バターフィールドの名前と演奏はとりあえず耳には残っていたし、このアルバムがホワイト・ブルースの名盤ということは、何とか知っていました。

それに結局このアルバムは避けては通れない運命だったのでしょうね。ブルースを聴いていくには。

オリジナルの発売は1965年なのですが、私が手にしたのは「青春秘蔵版」という凄い名前のシリーズで出された再発版です。

中村とうようさんのライナーノーツが興味深く、このアルバムがホワイト・ブルースの最初というような内容が書かれていて、改めてこのアルバムの重要さが伝わります(ちなみにこのライナーノーツには追記で、”1969年に発売された当時のものを再使用”と記されています)。

確かにリズム隊は黒人ですし、白人が演奏しているというだけで、あまりホワイト・ブルースとかとジャンル分けすること自体にはは意味がないのかもしれないですね(といいつつ、この記事のカテゴリーは「White Blues」です…)。

そして実際アルバムを聴いてみても1曲目の「ボーン・イン・シカゴ」に始まり、ブルースに真摯に向き合うポール・バターフィールドのハープとボーカルがたっぷり聴く事が出来ますし、何よりバンドとしての醍醐味があり、グルーブ感が最高です。

個人的には、ポール・バターフィールドには申し訳ないのですが、ドラムスのサム・レイがボーカルをとるマディ・ウォーターズの曲「アイ・ガット・マイ・モージョー・ワーキン」が一番のお気に入りですが…

それにしても、やっぱりこのアルバムの中で聴かれるギターが気になってしまい、マイク・ブルームフィールドとエルヴィン・ビショップの二人のギタリストの名前を頭に叩き込み、この後、結局二人のレコードを追いかける事になるんですよね。


※Amazonアソシエイトプログラムでも紹介してますが、記事中のものと同じ内容ではない場合もあるのでご了承願います。
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※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです