今回は、どうしても“ロバート・ジョンソンの義理の息子”(母親が離婚後に一緒になった相手がロバート・ジョンソ)としての話題が先行してしまいますが、ロバート・Jr.ロックウッドです。
手にしたアルバムはこちら。
「ステディ・ローリン・マン」(Steady Rollin’ Man)
1972年発表ですが、これが遅過ぎるデビュー作なんですよね。
実際に手にしたのは、1985年に国内再発盤としてPヴァインから出されたものです。
歴史的にも実力的にも注目される存在でありながら、裏方が長かったようですね。
早くから、サニー・ボーイ・ウィリアムソンIIらのバックで演奏していたようですし、1950年代に入るとシカゴにおいて、リトル・ウォルターらと共演しています。
実際に、ロバート・ジョンソンからもギターを教わり、それを完璧に弾いていたそうですから凄いです。
そして、そのスタイルをエレキ・ギターに持ち替えて、モダンなブルースへと昇華していったという、偉大なブルース・マンなんですよね。
針を落として聴こえてくるそのギター、歌、サウンドは、シカゴ・ブルースであってもいわゆる泥臭い世界ではなく、味わい深く躍動的であるけどクールとも言えるサウンドですね。時にジャジーでもあり印象的です。
ただ、ヴォーカルは味わい深くて渋いです。
※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。加えてバックのジ・エイシズの演奏が申し分なくて、とにかくタイトなリズムが素晴らしいですね。メンバーは、
ルイス・マイヤーズ(ギター)
デイヴ・マイヤーズ(ベース)
フレッド・ビロウ(ドラムス)
ルイス・マイヤーズのギターも凄くて、ロックウッドとよく似ているんですが、多くのソロ・パートを担ってます。
またその時のロックウッドのサイド・ギターのカッティングがまた素晴らしいんですよね。
この2人のギターのやり取りはスリリングで聴きごたえあります。
収録曲では、ロバート・ジョンソンの曲や自作の曲等、どれもロックウッドのブルースをたっぷり堪能できますね。
「Rambling On My Mind」や「Kind-Hearted Woman」とかたまらんですよ。
インストの「Steady Groove」や「Lockwood’s Boogie」とかも見事にスウィングしていて、鳥肌ものです。
名前の呼び方ですが、今は、ロバート・ロックウッド・ジュニアって呼ぶのですかね?(参考:ロバート・ロックウッド・ジュニア – Wikipedia)
この神様は、1915年3月27日生まれ、2006年11月21日に他界してます。
◆iTunes StoreでSteady Rollin’ Man – Robert Jr. Lockwoodをチェックする。
※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2015.12.15)