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ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン(原題:Boz Scaggs)〜ブルースやR&Bをベースに南部の香りも漂うソウルフルなサウンドを展開

ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマンこのブログでは先に、大ヒットした「ウィ・アー・オール・アローン」を収録したアルバム「シルク・ディグリーズ」が登場している、ボズ・スキャッグスです。

実は、この人が元々は地味なR&B好きのヴォーカリストだったとは、最初は知らなかったんですよね。

ただ、初期にはこのようなアルバムがあるという事は聞いていて、探して手にしました。
ギターにデュアン・オールマンが参加している、こちらのアルバムです。

ボズ・スキャッグス&デュアン・オールマン

1969年発表で、オリジナルのアルバム・タイトルは「Boz Scaggs」で、あくまでボズ・スキャッグスのソロ・アルバムですね。
手にしたのは、後に出された国内再発盤の更に中古盤です。

実質ソロとしてのデビュー・アルバムとのことですが、ヨーロッパで1965年にアルバム「ボズ」を発表しているんですね。
その後は初期のスティーヴ・ミラー・バンドに参加し、そして、このアルバムの発表となったようです。

個人的にはどうしても、まずは大きくフューチャーされているデュアン・オールマンのギターに注目してしまうのですが、ボズ・スキャッグスのヴォーカルも含めて、ブルースやR&Bをベースにした、南部の香りも漂うソウルフルなサウンドがアルバム通して魅力的に展開しているんですよね。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
ボズ・スキャッグスというと、洗練された、ロックとは距離のある甘い大人のサウンド、なんてイメージが強いでのすが、原点はこういう所にあったんですね。

A面1曲目の「アイム・イージー(I’m Easy)」から雰囲気たっぷりで、B面1曲目の“ヨロレ~イ~”の「ウェイティング・フォー・ア・トレイン(Waiting For A Train)」のドブロなんかも印象的ですし、いい曲が揃ってます。

なんと言っても聴き所は、B面2曲目の13分近い、フェントン・ロビンソンの「ローン・ミー・ア・ダイム(Loan Me A Dime)」。
ボズ・スキャッグスの感情溢れるヴォーカルとそれに絡むデュアンのギターは素晴らしいです。
この曲のデュアンはスライドではないですが、序盤の抑えの利いた渋いギターから魂のこもったソロへと、たまりません。

ボズ・スキャッグスが、この頃のブルージーでソウルフルなサウンドから、いかにしてアルバム「シルク・ディグリーズ」のような都会的なサウンドに変遷していったのかを聴いていくのも面白いかもしれませんね。

正直に言いますと、当時はデュアン・オールマンの名前で手にしたアルバムですが、改めて聴くと、ボズ・スキャッグスのルーツを聴かせてくれる、いいアルバムです。

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※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.2.10)


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