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グローニング・ザ・ブルース/オーティス・ラッシュ〜1956年から1958年のコブラ・レーベルでのセッションを収録したアルバム

グローニング・ザ・ブルース/オーティス・ラッシュ

1956年にコブラ・レーベルより「I Can’t Quit You Baby」で登場して以来、シカゴ・ブルース・シーンで活躍し、モダン・ブルースの巨人とも言える、オーティス・ラッシュ

初期のコブラ・レーベルの録音が特に有名ですが、所有しているアナログレコードがこちらです。

グローニング・ザ・ブルース
Groanin’ The Blues

グローニング・ザ・ブルース/オーティス・ラッシュ
これはP-VINEから1980年に発売されたもので、購入はもうちょっと後でしたが、この頃は本当にP-VINEのアナログ盤にはお世話になりました。

オーティス・ラッシュの1956年から1958年のコブラ・レーベルでのセッションを収録したもので、このアルバムの解説文を引用させていただくと、
当時、SP・シングルで発表された通りのオリジナル・テイクを吹き込み順に並べた
というアルバムで、オーティス・ラッシュの代表曲で、ブルースの名曲として知られている「I Can’t Quit You Baby」「Groaning The Blues」「Double Trouble」「All Your Love」なんかが収録されてます。

アルバム1曲目がデビュー曲の「I Can’t Quit You Baby」ですから、いきなり強烈です。
録音時期から演奏の荒さが目立つのはやむを得ないとして、何よりその歌とギターの鬼気迫るような凄みは、スロー・ブルースの醍醐味です。
「Groaning The Blues」(A面5曲目)なんかも凄まじいですね。

サウンド自体は奇をてらわない正統派モダン・ブルースといった感じで、ヴォーカルは絞り出すようにシャウトしつつねっとりとからんできて、それに魂のギターが応える、といった演奏は、この初期の段階で既に貫禄の演奏です。

ホーンが入っているので、曲によっては洗練されたモダン・ブルースといったいい味も出してますが、やっぱり、甘さと激しさを兼ね備えたどろどろのスロー・ブルースが、この人の本領発揮なんでしょうね。

下手すると、暗い!という印象で敬遠される可能性もある音なのは否めないですが、その先にある生々しさが、とても響いてくるのも実際なんですよね。

やはり、コブラ時代の曲は有名なだけあって実に聴き応えがあり、この時期のオーティス・ラッシュが凄すぎるというのも頷けます。
そのせいで、以後の評価が相対的にどうしても低くなっているのを目にするのは、しょうがないのかな。

このアナログ盤のジャケットは今は目にすることがないのですが、CDですと別テイクを含めた(圧倒的にお得な(笑))ものも出ていますね。
下記の「アイ・キャント・クィット・ユー・ベイビー~コンプリート・コブラ・セッションズ1956/58」なんかがそうなのかな?

◆iTunes Storeでオーティス・ラッシュをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.4.7)


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