地震で学んだこと/デマって本当に流れてくるんだ!?の話〜信用してしまった小樽の断水情報は虚偽だった

9月6日未明に発生した北海道の胆振(いぶり)地方中東部を震源とした最大震度7を記録した「平成30年北海道胆振東部地震」は、私の住む小樽では震度4で、道内全域では停電が発生しました。

停電は、小樽では6日の夕方から復旧し始め、7日(金)23時に市内全域で解消しました。
まだまだ震源地周辺では大変な状況が続いてますが、こちら小樽は日常が戻りつつあります。

さて、停電中のことで、私は災害情報は主にツイッターから得ていたのですが、やっぱりありました。

デマ情報です。

災害時のデマに注意というのは、これまでよく話には聞いていたものの、自分が当事者になったのは初めてだったので、本当にあるんだと、再認識しました。そして、何をかくそう、実は私もすっかり信用してしまったんです。

今回は、教訓として、その状況を書き留めておこうと思います。

断水情報がツイッターで流れてきた

未明の地震から明けた6日の朝、流れてきた情報は、小樽市内が10時半から断水するというものでした。

その断水情報は、普段からよく知る、小樽在住の方の複数のアカウントから流れてきたので、これは大変と思い、私もすっかり信用してしまいました。

その頃、すでに小樽市内の一部では、実際に断水が起こっていたので(こちらは小樽市の発表)、この市内断水の情報も真実味を増していました。

私は未明に停電した段階で、すぐにお風呂には水を貯めていたのですが、この情報を目にして、慌てて追加でペットボトルなどにも水を確保しておきました。

そして、次々とツイッターのタイムライン上に流れてくる断水情報に、実は私もひとつフォロワーさんのツイートをリツイートしてしまったんです(ごめんなさい、結果的にデマに加担してしまいました…)。

けど、ふと冷静に考えて、あれ?そういえば、どのツイートにも元のソース(公的機関からの発信情報)が掲載されてない!?と思って、これはひょっとしてと、焦ってまずはすぐにリツートを消して、そこから元情報を探しだしました。

※この時間帯、はっきりとは記録してませんが、おそらく9時頃だったと思います。

ツイッターの断水情報は誤報(デマ)だった

私が目にしたのは、主に“小樽市職員からの情報”というものだったのですが、その段階で、小樽市からは、HPにもツイッターにもどこにも情報は出ていませんでした。

実はネットリテラシーの高いユーザーから、断水情報の出所がわからない、信頼できる元情報が見当たらない、実際はどうなの?といったツイートも同時に次々に流れていました。

色々と調べていくと、次のようなほぼ決まった定型文のツイートが多く見られました(以下はツイートスクリーンショットからです。アカウント部分などはカットしてます)。

すると、しばらくして、小樽市のFacebookページを確認すると、次のような注意喚起と正確な情報のお知らせが投稿されていました。

※さらにHPにはこのような注意喚起が掲載:小樽市 :断水に関する誤報について

そして、時間は6日の10:30。小樽市全体での断水は起こりませんでした。
結局、この10:30に断水するという情報は虚偽の情報、デマでした。

実は、上の小樽市のFacebookページの誤報についての投稿は、9月6日の9:46の時間になっていたのですが、ツイッターにはその情報は同時には投稿されていませんでした。

情報はツイッターで爆発的に拡散して行くので、小樽市には、同時にツイッターにも投稿してもらいたかったのですが、投稿は少し後になったようです(これは、今後、対策してもらいたいですね)。

さて、小樽市から正式に断水はないとの情報が流れて、ここから断水情報がデマであるというのを知ったツイッター利用者が、次々と訂正のツイートをして行くわけですが、結局、ツイッター上には断水する、しないの情報が交錯して、さらに混乱するといった事態になってしまいました。

だって、万が一にも断水するとなると、生活水をそれまでに風呂に貯めたり、容器に貯めたりといった対策をしないといけませんからね。

地震が起きて、停電が発生し、実際に、一部で断水が発生していたことを考えると、自主的に水の確保をするのが正解なのでしょうが、自分の地域がこれから断水になるのかならないのかという緊急の話になると、それはまた別の話です。

その後、市内を消防車が走って、断水の予定はないと放送して回ってました。

さらに6日の夕方に小樽市役所に寄ったら、このような張り紙が貼ったました。

※こちらは、その後に投稿された小樽市からのツイート。

おわりに

ということで、実際に、この虚偽情報の出どころを調べたわけではないので、実際にデマだったのか、それとも誰かの勘違い(一部断水の“一部”を見落としていたとか)が拡散されたのか、そこまでは分かりませんが、人から聞いたとか、誰々の話によるとといった、実際の公的機関の情報元が記されてないツイートは、一回立ち止まって、その真偽を確認した方がいいですね。私も大反省です。

こういったことに慣れている方は、言われなくてもすぐに気づいて確認するのでしょうが、実際に災害にあって慌てている時には、なかなかそうも冷静になれないのも実際でした(デマはそこのところを突いてくるんでしょうけどね。そして、ツイッターの災害時の拡散の勢いはすごいですね)。

ただ、やっぱり災害時にはこういうことが起こるんだということを、今回しっかり教訓として学んだので、今後は緊急時の情報提供ツイートについては、落ち着いて内容見極め、対応することができるかもしれません(いや、こういう災害は起きてほしくない、というのが一番の希望ですけど)。

※小樽市の通常の断水・濁水情報はこちら:小樽市 :断水・濁水情報

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