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ラスト・タイム・アラウンド(Last Time Around)/バッファロー・スプリングフィールド〜メンバーそれぞれのソロといった印象があるもののいい曲が揃うラスト・アルバムとなった3枚目

Last Time Around/バッファロー・スプリングフィールドバッファロー・スプリングフィールドの投稿を続けてます。

スティーヴン・スティルス、ニール・ヤング、リッチー・フューレイという3人を中心にしたこのバンドが、1966年4月の結成から1968年5月の解散までの、2年という短い間に残したアルバムが3枚。
これがラスト・アルバムですね。

ラスト・タイム・アラウンド」(Last Time Around

1968年発表。中古の輸入盤を手にしました。
内容はバンドがほぼ解散状態の中、リッチー・フューレイと、前作でエンジニアとして参加し、その後メンバーに加わったジム・メッシーナが、レコーディング済の曲を集めてアルバム化したものとのことですね。
プロデュースもジム・メッシーナです。

そういうアルバムなので、聴くと確かにメンバーそれぞれのソロ曲といった感があり、実際、各曲は寄せ集めなのでしょうが、結構良い曲が揃ってるんですよね。

収録曲の中で気になるところと言えば、CSN&Yも演奏していた、A面1曲目の「On the Way Home」は二ール・ヤングの曲ですが、リード・ヴォーカルはリッチー・フューレイがとっており、アレンジもアップテンポで軽やかで、CSN&Yのものとは随分違います。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
スティーヴン・スティルスはやはり多くの曲が収録されてますが、A面6曲目の「Special Care」やB面2曲目の「Questions」なんかは、もうその後のCSNのサウンドですよね。

ニール・ヤングはこのアルバム内ではそれほど大きくフューチャーされてないのですが、B面3曲目「I Am A Child」は素晴らしく、この1曲だけでもその存在感は十分です。
このアコースティック・ギターとハーモニカ、そして、ニール・ヤングの歌声。名曲です。

このラスト・アルバムでは、その経緯もあってリッチー・フューレイが占める割合も大きいですね。
特にアルバム最後の「Kind Woman」は、ミディアムスローの実に良い曲で、しみじみときます。
この曲にはジム・メッシーナと、更にはラスティ・ヤングがゲスト参加していて、なるほど、その後のポコの原型ができてます。

う~ん、なんて言いますか、アルバム通しての緊張感といったものは、確かにあまりないでしょうかね。
但し、より各曲において、スティーヴン・スティルス、ニール・ヤング、そしてリッチー・フューレイそれぞれの個性が際立っていて、解散後の3人の目指す音楽が、ほぼここで確立されているといった感じでしょうか。

結局、バンドは解散して、ニール・ヤングはソロへ、スティーヴン・スティルスはクロスビー、スティルス&ナッシュ、リッチー・フューレイとジム・メッシーナはポコを結成することになります。

その後の活躍が、本当に素晴らしいので、全ては、このバンドから、って感じがより一層しますね。
そうそう、このアルバムのジャケットは何ともいいですよね~

 

◆iTunes StoreでLast Time Around – Buffalo Springfieldをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.2.23)


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