ポルトガル南部のアルガルベ地方で開催される女子サッカーの国際大会「アルガルベカップ」。グループステージを2勝1敗の2位で終えたなでしこジャパンは、カナダとの5・6位順位決定戦に臨みます。
カナダもグループステージ2勝1敗の2位でこの順位決定戦となったものの、FIFAランク5位と強豪国です。現在の日本のFIFAランキングは9位なので、格上といえますね。
初戦のオランダ戦で大敗後、連勝としたなでしこジャパンの現在の立ち位置を図るには、もってこいの対戦相手ともいえそうです。
試合開始は、日本時間で3月7日(水)23:55からですが、今回は録画で観戦しました。
アルガルベカップ なでしこジャパン対カナダ女子代表テレビ観戦記
先発メンバーは以下の通りです。
GK 山下杏也加
DF 有吉佐織/熊谷紗希/市瀬菜々/鮫島彩
MF 阪口夢穂/隅田凜
MF 中島依美/長谷川唯
FW 菅澤優衣香/岩渕真奈
中1日の試合ですが、前の試合から先発は、隅田と菅澤の2人しか代わってませんね。
前半立ち上がりから、両チームども積極的にプレスをかけてますね。ただ、球際は圧倒的に体格に勝るカナダに軍配があがるので、できれば直接のコンタクトを避けるような、連動した動きが必要ですね。
その後も両チーム共に最終局面でのプレー精度に欠いて、なかなかシュートまで持っていけません。
お互いに攻め手がないかと見ていた前半20分、サイドでボールを受けてペナルティエリアに入ってきたカナダ選手がシュートを放つと、これがプレスに入った中島の手に当たったように見え、中島とマークについていた有吉はボールを見失ったかのか一瞬足を止めてしまいます(他の選手もハンドかとプレーを止めてますね)。
すると、シュートを打ったカナダの選手が再びこぼれ球に反応して、すかさずシュートを放つと、これがゴールネットを揺らして先制を許してしまいます。
うーん、ボールに対する集中力の差が出たようなプレーでしたね。特に中島と有吉は、もったいなかったです。
その後もなでしこが中盤でボールを持っても、いざゴール前まで攻め込もうとすると、カナダの守備がしっかり集中していて、ボールの対する出足が早くてことごとくボールを跳ね返されて、攻撃の形ができません。
結局、チャンスらしいチャンスは、前半30分DFの間を抜け出した中島のプレーだけで(これもゴール前でシュートが打てませんでしたからね)、前半は0—1で終了。
一見、対等に試合を進めたように見えてはいたものの、得点の匂いがほとんどしないなでしことしてほ、失点はちょっともったいなかったですね。
後半立ち上がりからの選手交代、SB有吉→清水梨紗
やはり、パワーとスピードは段違いなので、直接ぶつかると球際はことごとく負けてます。
すると後半5分、自陣ペナルティエリヤやや外で、長谷川が簡単にボールを奪われます。そのボールは熊谷のところに流れるも、熊谷とGK山下の連携ミスで、熊谷がボールを慌てて運んだところを一歩先に足を出されて打たれたシュートがコロコロとゴールラインを割り、カナダが追加点です。
う〜ん、各選手の集中力のなさなのか判断の遅さなのか、十分防げた失点のようにも見えたので、痛い失点です。
後半13分、2人選手交代です。
MF中島→宇津木瑠美、宇津木がボランチで隅田が右サイドに。
FW菅澤→田中美南
まずは1点が欲しいなでしこですが、相変わらず攻め手がなく、全く攻撃の形ができません。そもそもボールへの寄せの一歩が遅く、それに加えて、パスやトラップミスが多すぎですね。
それに、フィジカルで勝るカナダの選手の方が、リードしていても必死さが見ていても伝わってくるくらいなので、これでは太刀打ちできません(もちろん、なでしこの選手も必死でしょうが…)。
後半25分にSB清水が右足を痛めてしまい、高木ひかりと交代しました(後半30分)。
う〜ん、SB清水は初戦で代表初出場を果たして、その後もなかなか積極的なプレーを見せてくれていたので、怪我の具合が気になります。
それでもなでしこは、後半35分あたりから前線に人数をかけて、徐々にカナダのゴール前まで迫りますが、カナダの守備も固くなかなか決定的なシーンまではいきません。
このまま試合終了かと思われた、アディショナルタイムの後半47分、相手ペナルティエリア内でバックパスを狙った田中がGKに倒されPK獲得。
このPKを田中が自ら蹴るも、GKに足で弾かれ、跳ね上がったボールはクロスバーを叩いてゴールならず。ぜめてもの1点を返す絶好のチャンスでしたが逃してしまいました。シュートコースも甘かったですね。
結局、試合はそのまま0—2で終了。
なでしこジャパン、カナダに敗れました。
これで今年のアルガルベカップは終了で、なでしこジャパンは6位で大会を終えました(実は昨年も6位でした)。
おわりに
今日の試合は、2点ともミスというか集中力の欠如からの失点ということもあって、ちょっともったいなかったですが、この試合に関しては、終始パワーとスピードに圧倒されて、攻撃も全く機能してませんでしたね。
FIFAランクは絶対的なものではないですが、今大会の結果を見ると、ランクが上のオランダとカナダには負けて、下のデンマークとアイスランドに勝ったというところを見ると、順当だったのかもしれません。
細かなミス云々というのはありますが、なんだかこれが現在のなでしこの実力のような気がします。現状は、これが精一杯なのかもしれませんね。
ただ、4月7日(日本時間)からW杯予選を兼ねた2018 AFC女子アジアカップ(ヨルダン)が始まります。
アジアの戦いは、ヨーロッパの国々と対戦するよりやりづらいかもしれません。それを考えると、厳しい大会になることが予想されますが、もう時間もないので、なんとか今の戦力でW杯出場を勝ち取ってもらいたいですね。
※参考サイト
・サッカー日本代表 – カナダ女子vs.日本女子 -テキスト速報 – スポーツナビ
・アルガルベカップ2018 | JFA|公益財団法人日本サッカー協会
・AFC女子アジアカップ ヨルダン 2018 | JFA|公益財団法人日本サッカー協会
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