サッカー女子リオ五輪アジア最終予選 日本代表なでしこジャパン対ベトナム女子代表 テレビ観戦記(2016.3.7)

サッカー日本女子代表(なでしこジャパン)のリオ五輪アジア最終予選。
4試合目となる、今日の対戦相手はベトナム代表です。

ここまで3試合を終わって、1分2敗とまさかの勝ち点1という状況で、実は、この試合前に行われた中国と韓国との試合で中国が勝って勝ち点10となり、すでにオーストラリアは勝ち点9のため、日本が今日の試合に勝っても勝ち点で上回ることができずに、リオ五輪出場の可能性が完全になくなってしまいました。

まあ、数字上の可能性が残っていたというだけで、前の試合の敗戦で絶望的だったので、特にこの結果で落胆はないでしょうが、気持ちを切り替えて、このベトナム戦はしっかりと結果が欲しいですよね。

リオ五輪アジア最終予選
日本代表なでしこジャパン対ベトナム代表

キックオフ:2016年3月7日(月) 19時35分
試合会場:キンチョウスタジアム

なでしこの先発メンバーは、
GK:山下杏也加(日テレ)
DF:中島依美(INAC神戸)、田中明日菜(INAC神戸)、岩清水梓(日テレ)、有吉佐織(日テレ)
MF:川澄奈穂美(INAC神戸)、川村優理(仙台)、上尾野辺めぐみ(新潟)、大野忍(INAC神戸)
FW:高瀬愛実(INAC神戸)、岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)

この試合では、宮間、大儀見、熊谷といった先発で出続けていた選手が控えにまわり、先発はがらりと代わってますね。

ここまで惨敗になるとは当然思ってはいませんでしたが、こうなるなら、次世代を担う若いメンバーをもうちょっと入れたかったですね。
個人的には、高瀬、岩渕のFW2人に期待してます。GKは20歳の山下ですね。

ここまでなでしこは、とにかくコミュニケーションがとれてなくて連携が悪い、パスが繋がらない、シュートまで持ち込めない、数少ないチャンスもシュートミスをする、といった具合で、全てが上手くいかず、歯車が狂ったままなんですよね。

五輪出場の道は断たれてしまいましたが、今後のためにも、なでしこらしいサッカーを取り戻してもらいたいですね。

実力的には、日本の方が明らかに上ではあるのですが、ベトナムも、今の日本代表であれば、チャンスはあると思って一発狙ってくるでしょうから、カウンターなどには十分注意したいですね。

ということで、試合開始前にリオ五輪に出場できないことが決まってしまったということで、いつになく前置きが長くなってしまいましたが、では観戦記です。

試合観戦記

試合開始から、日本がペースをつかむものの、ベトナムも積極的にプレスをかけてきますね。ベトナムは出足も攻守の切り替えも早く、やはりカウンターには要注意です。

前半12分には、岩渕の角度のないところからのシュートがポストに当たる惜しいシーンがあり、今日はなんとなく得点の匂いがします。
けど、やっぱりパスミスが多いてすね。それと、意図の見えないパスも多いです。これについては、そんなにすぐには修正できないのかな、

途中、中盤の上尾野辺のミスで、大ピンチを迎えるシーンが見られたりして、やっぱり凡ミスも避けたいですね。
それにしても、パスの息が合わない。

前半20分には、中島のクロスに田中がドンピシャで頭で合わせるも、これはキーパーに防がれます。

集中するベトナムの守備をなかなか崩せないまま時間が過ぎていく中、前半39分、上尾野辺のスルーパスに前線に残っていた中島が抜けだし、中島のグラウンダーのクロスに、飛び込んできた岩渕が左足で合わせてゴール!
なでしこ、待望の先制点ですね!

これで、一気になでしこペースになるかと思われた、そのすぐ後の前半40分、縦パスに抜け出したベトナムの選手をペナルティエリア内で岩清水が倒してしまい、PKをとられてしまいます。

ベトナムにこのPKをきっちり決められ、今大会初となるゴールを与えるとともに、1—1の同点に追いつかれます。
う〜ん、せっかくのいい流れを断ち切ってしまうような失点。そもそも、ゴール前まで簡単に運ばれ過ぎですね。

またもや嫌な雰囲気が流れかけた前半終了間際の前半45分、中島のクロスをゴール前で岩渕が落とし、それを大野が左足で豪快にゴールネットを揺らし、なでしこ追加点です!(2—1)
前半終了間際の貴重な追加点となりましたね。これは大きい。

後半に入ると、サイド攻撃が活性化し、大野、岩渕の惜しいヘディングシュートや、中島のクロスバーをたたくミドルがあったりと、次々とチャンスは生まれるものの、やっぱりなかなかゴールを割れません。
それにしても、今日の中島は積極的で、随所でいいプレーをしてますね。

後半はほぼなでしこペースで試合が進んでいるものの、点差は1点なので、早く追加点が欲しいですね。
前半21分には、高瀬→大儀見、岩渕→横山のFW2枚替えです。

その後も交代して入った大儀見の惜しいヘディングシュートがあったりと、一方的に攻め続け、パスも繋がるなでしこですが、フィニッシュの精度が…

すると後半35分、大儀見がサイドを突破して上げたクロスを、中央でフリーの川澄が落ち着いて頭で決めてゴール!
ようやく、ようやく3点目を奪いました。

さらに後半38分には、岩清水の縦パスを中島が上手く抜けて、そのまま打ったシュートがDFに当たってからゴールネットを揺らしなでしこ4点目。

この終盤にきてベトナムも疲れで集中が切れてきたか、マークやプレスが甘くなってきたところをようやく得点に結びつけることができましたね。

後半41分、ここまで大活躍の中島に代わって宮間が入りました。

後半45分には、大儀見の折り返しに宮間がダイレクトでシュートを放つと、これをGKが弾いてそのこぼれ球に横山が詰めて5点目。

締めくくりは後半48分、なでしこらしい見事なパスワークで、最後は川澄が上げたクロスをエースの大儀見がボレーで6点目を決めて試合終了。

なでしこ、6—1でようやくこの最終予選初勝利となりました。

おわりに

ようやく勝てましたね。
残念ながらリオ五輪出場は逃してしまいましたが、勝利という結果が出るのは嬉しいですね。

最終予選の出場国の中では、実力がやや落ちるベトナム相手ですから、もちろん勝たないといけない試合でしたが、しっかりと大量得点もあげて、何とか次ぎにつながる試合になったかな。

それでも、前半の戦い方は、相変わらず心もとない試合展開でしたから、次の北朝鮮との最終戦が大事ですね。
北朝鮮は今日のベトナムのようにはいかないと思いますが、今後のためにもしっかりと結果が欲しいですね。

ちなみに、日本、オーストラリア、韓国、中国、ベトナム、北朝鮮の計6カ国総当たりで行われているリオ五輪アジア最終予選は、上位2カ国がリオ五輪出場権を獲得するのですが、今日、中国が韓国に1—0で勝利し、オーストラリアが北朝鮮に2—1で勝って、その結果、オーストラリアと中国のリオ五輪出場が決まりました。

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