今さら聞けない、北海道にいて使ったこがない言葉だけど「えぞ(蝦夷)梅雨」って何?

北海道には梅雨はないということになっています。

しかし、毎年6月の道外が梅雨の時期に、何だか長雨になることが結構あるんですよね。

実際、今年もここしばらく雨模様のぐずついた天気が続いているのですが、この北海道でこの時期に雨の続く天気を「えぞ(蝦夷)梅雨」と呼ぶそうです。

“そうです”と書いたのは、北海道にいながら、私はこの言葉を使ったことはないんですよね。

ということで、まあ、なんとなくは分かるのですが、「えぞ梅雨」について調べてみたので、書いておきます。

今年の雨の様子

まずは、ここ最近の天気について、今年はあまりに雨模様の天気が何日も続くので、新聞等のニュースにも取り上げられています。

まずは、北海道新聞6月16日夕刊に掲載された内容から(引用は47NEWSより)。

低気圧が停滞している影響で6日から断続的に雨が続いている道内は16日も、各地で雨が降ったりやんだりしている。札幌管区気象台によると札幌も11日連続の降水で、6月としては2006年以来8年ぶり。「えぞ梅雨」と感じるような天候となっている。
えぞ梅雨? 北海道内で雨や曇り続く 札幌は11日連続の降水  – 北海道のニュース – 都道府県別 – 47NEWS(よんななニュース)

ということで、6月に入ってずっと降水が続いているのを報じるニュースですが、ここで「えぞ梅雨」という言葉を使ってます。

実際、本当に晴れ間がなくて、私の住む小樽でも雨か曇りの毎日が続いてるんですよね。

ただ、北海道には梅雨はないはずなんですよね。

北海道は例年、本州に停滞する梅雨前線の影響を受けにくく、雨天が続くことがあっても本州ほどまとまった雨は降らない。そのため気象庁は、北海道について「梅雨がない」と断定こそしないものの、全国で唯一、梅雨入りや梅雨明けを発表していない。
梅雨ないはずの北海道で長雨、札幌は連続12日 (読売新聞) – Yahoo!ニュース

ということなんですが、それでは「えぞ梅雨」とは?

えぞ梅雨って何?

まずは、 コトバンクから。

梅雨のころ、北海道の太平洋側で雨が多く降る現象。→梅雨
◆オホーツク海高気圧から冷たく湿った風が吹くことによって起こる。梅雨前線はふつう北海道に到達する前に衰えるため、本州のような梅雨はみられない。
蝦夷梅雨 とは – コトバンク

使われ方を見ると、必ずしも北海道の太平洋側だけに限定している訳ではないようですが、えぞ梅雨とは、日本全国の梅雨の季節に合わせて、北海道でも長く雨が降る現象のことですね。

Wikipediaの「梅雨」にも「蝦夷梅雨」についての項目があります。

一般に北海道に梅雨はないといわれるが、これは梅雨前線がおもに本州上に停滞することや、梅雨の終わりには前線の勢力が衰え、北上する速度が非常に速くなっていることから、北海道で梅雨によると思われる降水が長く続かないことが多いからである。

また、年によっては2週間程度、本州の梅雨と同じ時期にぐずつき肌寒い天気が続くことがあり、これを「蝦夷梅雨」(えぞつゆ)と呼ぶ。
梅雨 – Wikipedia

さらに、「北海道ファンマガジン」においては、より分かりやすく書かれています。

梅雨に関しても、北海道にはないといわれていますが、実際は存在しています。「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれる北海道独特の梅雨は、もちろん本州の梅雨とはぜんぜん違います。2週間くらい雨の日が続き、晴れてもちょっとだけですぐに雨になる・・・。そんなぐずついたはっきりしない天気が続きます。これを蝦夷梅雨と呼んでいるわけですが、はっきりいってこんなの梅雨経験者からすればなんもたいしたことないです。
梅雨も台風もない!? | 常識/習慣 | 北海道ファンマガジン

ということで、道外の梅雨と同じ時期に長雨が続くと、北海道もまるで梅雨のようだということで、「えぞ梅雨」という言葉が使われているようですね。

ただ、実際はその期間は本来の梅雨に比べたら短いもので、何と言っても梅雨はジメジメしてますが、こちらは雨が降って寒いくらいですから、その様子はだいぶ違いますね。

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