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ジョン・リー・フッカー「シングス」〜唸る歌声と迫るギターのリズムは圧倒的な存在感

ジョン・リー・フッカー・シングス

そもそもこの偉大な、そして特異なブルースマンの名前を最初はどこで聞いたのかは、今となっては思い出せません。

雑誌かラジオか、それとも誰かのレコードの解説か。
しかし、とにかく買ってしまったのです。

ジョン・リー・フッカーシングス

帯には「シングス」とだけ書いてますが、ジャケットを見ると「シングス・ブルース(Sings Blues)」と書かれてますね。

原盤は1961年頃(録音自体はもっと前で48~51年頃らしいです)ですが、購入したものは1983年に出された国内盤で、新譜を目にして、速攻購入しました。

初めて購入したジョン・リー・フッカーのアルバムでしたが、これは名盤とされているものだったのは幸運でした。
そして、初めて聴くジョン・リー・フッカーは、唯一無二の強烈なスタイルと個性で、いや〜、圧倒されました。

「ジャラララ、ジャラララ」とワンコードで進められる、独特で躍動的なギターのリズム。
引き込まれて行く、「ウ、ウ~ン」「イエ~」と唸りのようなつぶやくような深い深い声。
カタカタとリズムをとる足音。
とにかく圧倒的な存在感で生々しくて、濃いです。

今思えば、当時はちょっと背伸びして聴いていたかもしれませんが、ジョン・リー・フッカーの世界にどっぷりとつかることの出来たアルバムであったのは間違いないです。

その後も、聴けば聴くほど、ジョン・リー・フッカーの世界に引き込まれていきました。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
ジョン・リー・フッカーがレーベルをまたいで、様々な名前で録音していたのは有名な話で、テキサス・スリムなんかはまだいいですが、ジョン・リー・ブッカーと聞いた時には、それで変名になるのかとも思いましたが、とにかく逞しいですよね。

ちなみに、アルバムのライナーノーツが折り目を付けてジャケットの中に挟んでいる状態になっているのですが、何と両面印刷で、裏面は同シリーズのリトル・ウィーリー・ジョン/フィーバー(すいません、私は聴いたことがありません)のライナーになっているという、今では考えられない状態になっています(笑)

A面、B面それぞれ最後の2曲(計4曲)はアール・フッカーのもので(何で収録されているのかよく分かりませんが)、インストの曲ですが、なかなかご機嫌な洗練されたギターが聴くことが出来、おまけみたいな扱いですが、結構いい感じです。

それにしても、その後のジョン・リー・フッカーの活躍には驚くばかりで、CDの時代になっても続くんですから凄いですね(2001年、満83歳没)。

◆iTunes StoreでSings Blues – ジョン・リー・フッカーをチェックする。

※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2015.3.12)