個人的に色々と思い出がある、ブルースのアナログ・レコードです。
高校生の頃、少しずつですが、黒人ブルースマンの名前も覚えてきて、ちょっとずつながらもブルースの情報で頭でっかちになってくると、昔のブルースを聴いてみたいという欲求に駆られ出してきたんですよね。
といっても、そのようなブルースを専門に扱っているレコード店を当時は知らなかったので、基本的にはアルバムを選ぶ余地はありませんでした。
運良く、どこかのレーベルがシリーズ物で出してくれて、それが一般のレコード店に並び、更にそれが店から無くなる前に、そして廃盤になる前に、購入するしかありません(そして、その時の小遣いをもっているかも重要ですね)。
そういう状況で、初のディープなブルース・アルバムとして、やっと見つけて手にすることができたのが、こちら。
「ダスト・マイ・ブルース」/エルモア・ジェイムス
これは、中村とうよう氏と日暮泰文氏の監修による「ROCKIN’ WITH THE BLUES」なる、クラウン/ケント原盤LPを元にしたシリーズとして発売されたもののうちの1枚で、1977年発売のものです。
※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。ちなみに、ジャケットには「blues after hours」とタイトルがついているので、実際の原盤からの流れまでは分かりませんが、このエルモア・ジェイムスのアルバムの元の国内盤は、1970年に発売されているらしいです(「blues after hours」は1960年(1961年という表記もみかけるが…)リリース)。
まずは何と言っても、このジャケットが雰囲気ありますよね。
これを手にするだけで、既にブルースのディープな世界に入り込んだような気になってしまったものです。
録音は1950年代前半のもので、「ブルーム調」ともいわれるスタイルがパワー全開で、3連のボトルネック・ギターがあちこちで炸裂していて鳥肌ものです。
1曲目の「アイ・ビリーヴ」から、とにかく、お馴染みのリフが格好いいんですよね。
彼のバンド「ブルームダスターズ」の演奏も強力です。
「ダスト・マイ・ブルース」となっているアルバム・タイトル曲は、「ダスト・マイ・ブルーム」のタイトルが一般的な超有名曲ですが、数回録音されているようです。
正直、今思い出すに、当時の私がこのアルバムを聴いて大満足して、「ブルースっていいな~」とまで入れ込んだかどうかは疑問です(自分のことですが…)。
本格的なブルースを聴いているという、そのシチュエーションに対する自己満足だったかもしれません。
ただ、レコードから流れてくる、時代を感じさせるもパワフルな音、間違いなく本物のブルースだと感じた、迫力のギターとボーカルに圧倒されたのは間違いありませんでした。
そう、ブルースの世界へようこそ、という感じでしたね。
※エルモア・ジェイムスは1963年に他界しています。
◆iTunes StoreでBlues After Hours – エルモア・ジェームスをチェックする。
※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2015.3.10)