サッカーW杯ロシア大会 アジア最終予選 日本代表対タイ代表 テレビ観戦記(2016.9.6)

ホームでまさかの黒星発進となってしまった、日本代表のサッカーW杯ロシア大会アジア最終予選。
連敗は許されない大事な2戦目は、タイ代表とのアウェーでの試合です。

サッカーW杯ロシア大会 アジア最終予選 日本代表対タイ代表

キックオフ:2016年9月6日(火) 21時15分(日本時間)
試合会場:ラジャマンガラスタジアム(タイ/バンコク)

試合開始前の個人的な注目ポイント

(試合開始前に執筆してます)

UAEとの初戦では、判定には色々いいたいことはあるものの、結局、FKやPKに繋がるミスをしている、決められるところでシュートミスをしている、つまり、自分たちのミスで敗戦という結果を招いているんですよね。

急に決定力は上がらないですが、せめてイージーミスをなくして、守備はしっかり集中してもらいたいですね。

で、対するタイですが、最近のタイは急激に強くなっているイメージなんですよね。
アジア2次予選では、同組のイラクを抑えて首位通過をして、最終予選のサウジアラビアとの初戦は、0—1で敗戦ながら、PKによる失点のみという惜しい試合をしてます。

ボールも繋げるし、個人の技術もしっかりしていて、フィジカルも決して当たり負けしないですし、何より気持ちのこもったプレーには、日本も苦戦しそうです。恐らく、今日もホームですし、序盤からアグレッシブにきそうです。

注目は前評判が高い、10番のFWティーラシル・ダンダと18番のMFチャナティップ・ソングラシンですね。

日本は焦らず、じっくりチャンスを伺う展開でもいいと思うのですが、気になるのが、初戦で何だかパスの受け渡しの連携(位置どり)が悪かった点で、コンディション云々もいわれていたことを考えると、やっぱり先発メンバーが気になるところです。

大島は残念ながら、現段階では、連携も含めてちょっと厳しいと思うので、負傷が癒えていれば柏木か、まずは守備的に入るなら山口か。

初戦では、香川が全然機能してなかったので、香川の周囲を代えるか、香川を代えるか。コンディションが上がってきているのなら、メンバーをそんなに代える必要もないとも思うのですが、ハリルホジッチ監督の起用に注目です。

とにかく、この試合は落とせませんので、しっかり勝ち点3を獲得してもらわなければ!

(以上は試合開始前に執筆しました)

先発メンバー

GK 12 西川周作
DF 19 酒井宏樹/DF 22 吉田麻也/DF 6 森重真人/DF 21 酒井高徳
MF 17 長谷部誠/MF 10 香川真司/MF 16 山口蛍
FW 4 本田圭佑/FW 18 浅野 拓磨/FW 8 原口元気

いや〜、トップに浅野を使ってきましたね。岡崎のコンディションが上がらないのか、浅野への期待の大きさなのか。
ボランチは山口で、初戦で清武の位置に、原口が入りました。

気温30℃超えで、湿度70%、スタジアムは完全アウェー状態です。

試合観戦記《前半》

やはりタイは立ち上がりから、積極的にきますね。
ただ、日本は落ち着いた立ち上がりで、ボールもキープしてよく動かせているので、いい試合の入りに見えます。こぼれ球の反応もいいですし、チャンスは十分生まれそうです。

前半16分には、香川のCKから吉田が頭で合わせるもブロックに合い、そのこぼれ球に詰めた森重のシュートはGKの好セーブに合うという、前の試合を思い起こさせるように、またしても押し込めませんでした。

しかし、そのすぐ後の前半18分、酒井宏の精度の高い早いクロスに合わせたのは、ゴール前でフリーになった原口。
原口のヘディングシュートがゴール左に決まって、日本、待望の先制点です!

原口が起用に答えましたね。

初戦のことを思うと、早い時間に追加点が欲しいところですが、失点は避けたいので、ミスはないように集中してもらいたいですね。

前半24分には、酒井高からのロングボールを浅野が上手く身体を使ってDFをかわし、ドリブルから放ったグラウンダーのクロスがゴール前でフリーの本田へ!
この決定的なチャンスに、本田がなんとまさかの空振り。目の前は無人のゴールだったのに…
こういう時に決めておかないと、ということですよね(あそこで決めていれば、ということにならなけれいいのですが…)。

前半28分には、ボールの圧のチェックを主審に促した森重が、イエローをもらうとシーンがありました。ジャッジに疑問はあるものの、無駄なイエローでしたね。やっぱりジャッジには要注意です(この日はイラン人の主審でした)。

その後は、落ち着いたゲーム運びで、チャンスを伺う日本ですが、なかなかゴールネットは揺らせず。ただ、時折受けるタイのカウンターには、集中した守備でほとんどピンチはありませんでしたね。

終了間際の本田にヘディングシュートは、GKのファインセーブでゴールならず、前半は、このまま1—0で折り返します。

正直、決定的なチャンスがあったので、追加点が取れなかったのが残念ですが、試合運びは悪くないので、余計なファールやミスに注意して、後半も同じように試合を進めてもらいたいですね。
選手としては、シュートミスもあった本田にキレがないのが気になります。

試合観戦記《後半》

後半開始からのメンバー交代はなしです。

後半立ち上がりから、タイが前がかりで攻勢をかけてきましたが、日本は上手く対応して、その後、日本ペースになります。

後半9分には、相手ゴール前での混戦でしたが、なかなか決まらないですね(ビデオを見ると相手のハンドでしたが…)

その後もたびたびゴール前での決定的なシュートシーンはあるのですが、本田も香川も原口もシュートを決められません。
いや〜、相変わらず目を覆いたくなるほど、シュートが決まらない。何本打っただろう…

見ていてもどかしい状況で、こうなると、タイが足が止まってきたとは言え、カウンター一発が怖いですね。
後半25分、中盤でミスからボールを奪われて、カウンターを受けた大ピンチは、相手シュートを西川が身体で防いで事なきを得ましたが、ミスはだめです。

すると後半30分、中央で長谷部からの縦への浮き球のロングパスに、スピードを生かした浅野がDFに競り勝ち、そのまま持ち込んで放ったシュートはGKに当たるものの、そのままゴーーール!

やっと、やっと決まりました。日本、貴重な追加点で2—0とリードを広げます。
浅野は初戦のうっぷんをはらす、今度は間違いないゴールです。

それにしても、決まる時は、こんなに短時間で決まるんですよね。
相手ゴールキックをヘディングで競ったボールが相手に渡り、それをクリアし損ねたボールが長谷部の前に、それを胸でワントラップしてすぐに出したボールでしたからね。

後半35分頃からは、タイに攻め込まれるシーンが続き、ピッチが悪い状態なのに、ゴール前の狭いスペースで無理につないで、ミスからボールを失い危ないシーンを迎えてました。
こういう時間帯だからこそ、はっきりとしたプレーをしてもらいたいと、見ていた誰もが思ったのではないでしょうか。

ここで一人目の選手交代です。浅野→FW 20 武藤嘉紀(後半37分)

後半38分には、酒井高が西川とルーズボールを譲り合って、ペナルティエリアの外まで出た西川が、走り込んできた相手選手を倒してイエローをもらうシーンがあったのですが、あそこははっきりとしたプレーをしなかった酒井高の判断ミスですね。下手をすると致命的になるので、集中してもらいたいですね。

本田→FW 14 小林悠(後半41分)
原口→FW 11 宇佐美貴史(後半46分)

終盤はさすがに疲れで両チームとも足が止まり、集中力がなくなってきたのか、お互いミスを連発してましたが、得点は動くことはなく、結局、試合はこのまま2—0で終了。

日本、負けられない試合で、何とか勝利し、勝ち点3を手にしました。

おわりに

これだけ攻めて2得点というのは、かなりもの足りないですが、初戦でのまさかの敗戦で、選手たちにはプレッシャーもあったでしょうから、まずは勝ち点3をしっかり得たことを喜びたいですね。

ただ、やっぱり決して褒められた試合内容ではなかったですね。
後半はかなりミスが増えて、そこから致命的なシーンになりかけてましたし、攻撃陣の決定力不足は、今に始まった訳ではないですが、ここにきて重傷ですね。

選手では、山口が中盤底で効いてましたね。ドイツからすぐに戻ってきて、色々といわれてはいますが、なんだかんだでやっぱり守備力は高いですね。ハリルホジッチ監督の期待に応えました。

前の試合の幻のゴールに続き、この試合でも貴重な追加点を入れた浅野は、何だか今後も期待できそうで頼もしいです。スピードはもちろん、DFと競り合った時の身体の使い方が、とても上手いですね。
実力・実績ともに申し分ない岡崎に対して、浅野がワントップ候補に名乗り出た感じです。

気になるのは、本田と香川です。この2人にはどうしても期待してしまいますが、この試合ではミスが目立って、身体のキレも悪そうでした。特に本田は、チームでも厳しい立場ですし、何とか調子を上げてもらいたいですね。

ということで、いよいよ始まったアジア最終予選。9月の2試合は1勝1敗の勝ち点3で、初戦の敗戦から最悪の連敗は避けられました。
次の試合は来月10月になるので、いいコンディションで迎えてもらいたいですね。

※10月の試合予定は次の通りです。
・イラク代表戦
2016年10月6日(木) 19:35キックオフ(予定)埼玉スタジアム2002
・オーストラリア代表戦
2016年10月11日(火)18:00キックオフ(予定)ドックランズスタジアム

※参考ニュース
サッカー日本代表 – タイvs.日本 – 試合経過 – スポーツナビ

※アジア最終予選は、12チームが6チームのABの2組に分かれて、ホーム&アウェーの総当たりで試合をして、各組上位2チームが無条件でW杯出場権を獲得します。そして、各組3位同士はホーム&アウェーでプレーオフを行い、勝者が北中米カリブ海最終予選4位のチームと大陸間プレーオフに臨むことになります。

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