1950年代から1960年代にかけて、ブルースとしては珍しくヒット曲を飛ばし続けていたのが、ジミー・リードです。手にしたアルバムは、こちら。
「I’m Jimmy Reed」
1958年発表のジミー・リードの1stアルバムで、中古の輸入盤を手にしました。
1stアルバムといっても、この頃のブルースアルバムは、録音済みの曲を集めた形式のものですね。
シカゴ・ブルースと言えば、まずは名門チェスが知られてますが、対するのが、このジミー・リードが在籍したヴィージェイ・レコードでしょうか。
実は、この1950年代半ばからしばらくは、時代的にはロックン・ロールが席巻していた頃で、黒人ブルースという音楽自体が、活動の場がなくなる等、かなり厳しい状況だったようですが、その中で、一人気を吐いてたのが、ジミー・リード、という感じだったようですね。
実際、多くのヒット曲を生み出してるんですよね、このお方。
このアルバムには、それらの当時のヒット曲が多数収録されているようです。
アルバム代表曲は、「Honest I Do」「Ain’t That Lovin’ You Baby」「You Don’t Have To Go」などで、さすがにいい曲が揃ってます。
「Honest I Do」はストーンズがカバーしていて、有名ですよね。
※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。同じシカゴでも、チェスのディープなマディに対して、こちらヴィージェイのジミー・リードはシンプルでゆったりとしたブギ・ブルースを聴かせてくれます。
ホルダーにつけて吹いているという、高音を効かせたハープもまた、特徴的です。
曲によっては、ポップにさえも聴こえて、チェスのマディらのサウンドとは対極をなすブルースですよね。
ミディアムスローのブルースでも、どこか洒落ていて、柔らかく、リラックスした緩ささえ感じられ、どちらかというと甘い歌声かその感じを一層増してます。
しかし、だからこそ、そのブルースが人気を博し商業的成功を収めたわけで、これもまた、間違いなく、当時の真のブルースなんですよね。
こんなに素晴らしいブルースを聴かせてくれてる、ジミー・リードですが、個人的にはアルバムとはあまり縁がなかったんですよね。もったいない…
ジミー・リードは1976年8月29日に満50歳で亡くなってます。
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※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2016.3.20)