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Down And Out Blues/サニー・ボーイ・ウィリアムソン〜シカゴ・ブルース・シーンで活躍したハーピストの豪華メンバーによるセッションを収録

Down And Out Blues/サニー・ボーイ・ウィリアムソン名前はもちろん耳にしていましたが、アナログレコードはほとんど目にすることがなかったので、この強烈なジャケットを目にした時は惹き付けられましたね。

ブルース・ハーピストとして、偉大な足跡を残した、サニー・ボーイ・ウィリアムソンのこちらのアルバムです。

(Sonny Boy Williamson Sings)
Down And Out Blues

1959年の発表ですが、1987年再発の輸入盤を手にしました。
この、ジャケットは迫力ありますよね(もちろん本人ではない)。

別名ライス・ミラー(本名アレック・ミラー)とも呼ばれるサニー・ボーイ・ウィリアムソンは、“サニー・ボーイ・ウィリアムソンII”と“II”をつけたりもしますね。

よく知られたことですが、“II”(“II世”と言ったりもしますね)というのは、既に戦前から戦後すぐのあたりに活躍したサニー・ボーイ・ウィリアムソン(ジョン・リー・ウィリアムソン)という芸名の、シカゴ・ブルースに大きな影響を残したハーピストがいて、その人にあやかって後からこの人がサニー・ボーイ・ウィリアムソンと名乗ったため、こちらは“II”と付けることが多いんですよね。

同じ名前を名乗るんですから、ややこしいです。ただ、こちらの“II”の方が有名ですよね(笑)
(おかげで、先代は“I”としたりもしますね)

キャリアは長く、1941年からアーカンソー州ヘレナのラジオ局KFFAでの生放送のブルース番組「キング・ビスケット・タイム」で、自分のバンドをバックに毎日演奏していて、南部での人気は高かったようです。


※ジャケット画像はAmazonアソシエイトより。
しかし、初のレコーディングは1951年と遅く、年齢も50歳を過ぎていたようですね(生まれた年が諸説あるそうです)。

そして、1955年のチェス・レコード傘下のチェッカーでの初セッションから、シカゴ・ブルース・シーンで活躍するのですが、今回のアルバムは、そのころのレコーディングのものです。

セッション・メンバーがとにかく凄い。裏ジャケットの情報によりますと、先ほどの1955年の初セッションには、マディにジミー・ロジャース、オーティス・スパン、フレッド・ビロウですからね。
そのメンバーでは2曲収録されていてます。
A面1曲目の「Don’t Start Me To Talkin’」は強力なビートで最高にカッコいいですよ。

他の曲は1956、57、58年に収録された、ロバート・Jr.ロックウッド、ウィリー・ディクソンらとのセッションですね。
ロバート・Jr.ロックウッドは先の「キング・ビスケット・タイム」に共に出演していたということなので、息もピッタリなんでしょうね。
こちらも、素晴らしいバックの演奏で、よりスウィングしてます。

「Keep It To Yourself」や「Let Me Explain」等々、どれも抜群で、サニー・ボーイの感情を自在に表し、しゃべるようなハープも本当に見事です。

南部を長く放浪していたという、この人のタフさと男臭さも感じられるブルースで、ヴォーカルもハープに負けず劣らず、渋く魅力的です。

とにもかくにも、サニー・ボーイの表情豊かな、生々しいハープは、これぞブルース・ハープといったところでしょうか。
サニー・ボーイ・ウィリアムソンIIは、1965年に他界してます。

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※Amazonアソシエイトプログラム等で紹介してますが、記事中のものと同内容でない場合もあるのでご了承願います。
※この記事は旧ブログ「アナログレコード回顧録」の記事を加筆・修正したものです(2015.12.19)


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